朝の寒さが和らぎ日中はやわらかな陽射しが降り注ぐ。 雲ひとつない青空。そんな空に白い月がぽっかり浮かぶ。
今週は山里の職場を休ませてもらって。 家業の川仕事に精を出すことになった。 海苔網を漁場に張り詰めていく作業で。 それさえ終われば後は収穫を待つばかり。
けれども今年は海苔の生育がいまひとつで。 無事に育ってくれるのかとても心配である。
「なんとかなるさ」と彼の言葉が励みになる。 不安がるのは私の悪い癖。希望を捨ててはならない。
早朝からの川仕事を終え午後はゆっくりと休む。 むしょうに甘い物が食べたくなり豆大福を食す。 それはとても美味しかった。明日も食べたいな。
夕陽が見え始めた頃あんずと散歩に出掛けた。 土手でよちよち歩きの可愛い男の子と出会う。
「わんわん、わんわん」と声をかけてくれて。 しばらく一緒に土手を歩いた。一歳四ヶ月だということ。 私にも孫が出来たらこんな感じなのかしらと思う。 それも夢ではなくなんだか少し先の未来のようだった。
男の子はよほど犬が好きらしく我が家の近くまで一緒に来た。 「ばいばいまたね」そう言うとお母さんにしがみついて泣きそうになる。
なんとも名残惜しかったけれどまた会えると良いなってすごく思った。
そうしてほっこりとあたたかいきもちになる。
ささやかなふれあい。これも私の幸せであった。
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