ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2011年09月30日(金) 金木犀

風が匂う。それは金木犀の香りだった。

なんて優しく匂うのだろう。しばしうっとりと佇む。

職場の庭にその木はそっと立っていた。

母が好きで植えていたことを思い出す。

まだとても小さな木。それなのにこんなに。

花をつけて香ることが出来るのかとおどろく。

なんだか魔法使いが宿っているようだった。

ちちんぷいぷいと唱えているような気がした。

「おかあさーん!」と子供みたいに母を呼ぶ。

嬉しそうな母の笑顔。「ほらね!咲いたでしょ」

まるで我が子をほめるみたいに得意顔の母だった。


レモン色の花はやがてすぐにオレンジ色に変わるだろう。

そうしてぱらぱらとあっけなく散ってしまうことだろう。


けれども最後まで香ることをあきらめずにいてくれる。

そうして風のなかにいるひとたちのこころを癒してくれる。



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