厳しい残暑。忘れかけていた蝉の声に。 みじかい命の尊さをつくづくと感じる。
あした死ぬかもしれないという宿命を。 彼らはどんなふうに受けとめているのだろうか。
もう駄目なのだと決して諦めたりはしない。 最期まで燃え尽きるようにその声を響かす。
午前中は川仕事。午後は例のごとくお昼寝だった。 まさに動と静。その狭間にぽっかりと浮かんでいる自分。 気がつけば何も考え事をしていなかった。 思い悩む事など何ひとつもないのだろう。
散歩道。気だるさを振り切るようにして歩く。 あんずは相変わらず元気いっぱいに前を行く。 彼女の存在がなければ歩く事を諦めているだろう。
おかあさんがんばれ。さあ歩こう! 後姿を追うように歩いているとそんな声が聞こえる。
お大師堂の川辺には薄紅色の百日紅が咲いている。 真夏の頃よりもその花が増えているのにおどろく。
その花の下をさらさらと流れる水の清らかさ。 きらきらと光る川面にしばし立ち尽くしていた。
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