夕陽に向かって散歩をする。
とても急いでいるかのように落ちていく夕陽。
茜色の空を映して川面がまるで血のように染まった。
なんだかはらはらとせつなさが込み上げてくる。
どうしようもなく暮れていくしかもうないのだと思った。
真っ只中にいる自分。かたわらで夏草とたわむれるあんず。
生きているんだなとつくづく思う。命あってこそのひと時。
お大師堂でまた顔見知りのお遍路さんと再会した。 エンドレスというのだろうか。終わりというものがない旅。 ひたすら歩き続けてもう16回目の巡礼だと言うことだった。
今回はあまりの残暑に耐えかねて初めて列車に乗ってしまったそうだ。 なんとも情けないありさまですよと嘆いていたけれど。
どんな時があっても良いのではないですか。そう言って励ます。 無理をしてもお大師さんはほめてはくれないかもしれませんよ。
そうですね。私は間違った事をしたのではないですよね。
そう言って微笑んでくれてとてもほっとしたのだった。
いろんな事情を抱えてお遍路を続けているひともいる。 家はあっても帰ることの出来ない家であるひともいる。
そんな人と出会うのもまた大切な縁なのだと私は思う。
明日いちにちここで休んでもいいですか?
もちろんいいですよ。ゆっくり休んでからまた頑張りましょう!
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