このところずっと夏日が続いている。 けれども風はとても爽やかでずいぶんと過ごしやすい。
いつからか夏のことが好きになったけれど。 猛暑や蒸し暑さはやはり苦手なままだった。
今年はどんな夏になるのだろう。 空や太陽はなんて答えてくれるのだろうか。
いつものようにお大師堂で手を合わせていると。 チリンチリンと鈴の音が響いてきた。 はっとして振り向くと大きな荷物を背負ったお遍路さんの姿。
なんだか自分の家に招き入れるような気持ちになってしまう。 お遍路さんは遠く山形から来たという23歳の青年だった。 そう聞くとすっかり母親のような気持ちになってしまって。 胸の奥のほうがむずむずとしてしまいどうしようもなくなる。
例のごとくでおせっかい。あれこれと聞かれもしないことを教えたり。 自分でも何をしゃべっているのやらと可笑しくなるほどだった。
けれども青年は笑顔でうなずきながら私の話を聞いてくれた。 すごく好青年。そんな印象を強く受け浮き立つような気持ちになる。
陽射しが山形よりずっと強くて暑いこと。 荷物が15キロほどもありとても重いこと。 雨の日は靴もずぶ濡れになって辛いこと。
青年もいろんな苦労話を聞かせてくれた。 それでも歩く。前へ前へとひたすら歩くことに頭が下がる思いだった。
ずっとテントで野宿だったけれど屋根のあるところで今夜は寝れます。
お大師堂のことをとても気に入ってくれたみたいですごく嬉しかった。
これもささやかなご縁。ありがたい日だなとつくづく思った。
旅の無事を祈ります。出会ってくれてほんとにありがとう!
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