雨あがりの清々しい朝。 いつもの山道を行けば木々の緑が目に沁みる。
お遍路さんをひとりふたりと追い越していく峠道。 声をかけることも出来ずただ会釈を繰り返すばかり。
その足取りにその姿にどんなにか励まされることだろう。 とても眩しく見える。一歩一歩が貴重に思えてならない。
ありがたい道だった。 ひとりひとりに手を合わせたい気持ちでいっぱいになる。
四十九日の法要。 被災地から遠く離れた我が町でも供養の鐘が鳴ったということ。 俺も黙祷をしたぞと帰宅するなり彼がおしえてくれた。
私はお大師堂へ行く。 お経を唱えながら冥福を祈ることしか出来なかった。
たくさんの命が一瞬にして失われた。 いまだ行方不明の方々もいてなんとも心が痛んでならない。
名ばかりの春がいま被災地に訪れている。
元気を出して立ち向かっていくしかないと言うひともいれば。
悲しみのどん底で立ち直れないひともいることを忘れてはならない。
|