雨が時々激しく降って。かと思えば薄っすらと陽が差す。 気まぐれな空。まるで誰かさんのようだねと私に言った。
そうそうその誰かさんは泣いたカラスがすぐ笑うみたいなひと。 あんまり泣くから泣き黒子があってすぐに笑うから笑いシワがある。
少女の頃から喜怒哀楽が激しくて情緒も少し不安定であった。 けれどもおとなになってからの誰かさんは『怒』を忘れていた。 だから眉間にシワを寄せることもないのでそこだけは若く見える。
かなしいことつらいこと。
それとおなじくらいうれしいことたのしいことがある。
だからじんせいまんざらではないなとおもう。
そう言う誰かさんのことが私はとても好きだった。
ねえどうしたらいい?このままでいいのかしら?
そう訊くといつだって「だいじょうぶよ」と微笑む。
わたしは元気になる。わたしはまたすくっと前を向く。
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