作業場の庭の片隅に母子草の花が咲く。 やわらかな黄色。とても優しい色をしている。
母子草とはいつの世に誰が名付けたのであろうか。 その名のとおりそれはほんとうに母と子のように寄り添う。
子を想わぬ母はいず母を想わぬ子はいない。
その絆ははかりしれないほど深いものだと信じる。
母を亡くした子。子を亡くした母。 痛ましい現実を目の当たりにしなければならないこの春。
けれども何事もなかったかのように花は咲くばかり。
おかあさんどこにもいかないでね
おかあさんずっとぼくのそばにいてね
やくそくだよ。ゆびきりげんまんだよ
やわらかな黄色が優しく微笑む。
寄り添う子たちを抱くようにしながらその花は咲く。
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