午前中は雨。霧のようにやわらかな雨だった。 春雨に濡れる。しっとりと潤うのが心地よく思う。
午後。散歩に出掛けた道の途中の民家の庭に。 早咲きの桜がもう咲いているのを見つける。
寒桜というのだろうかその名は知らないけれど。 桜にはちがいなくなんとも可憐で美しい光景だった。
その香りがほんのりと路地に漂う。 しばし立ち止まり深呼吸をするように香りを浴びた。
こころのなかでなにかがほぐされていく。
もつれそうになっていたそのなにかが。
ゆるやかな線になりなびいているよう。
ゆらりゆらり。いつまでもそうでありたい。
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