朝からずっと雨が降り続いている。 冷たい雨だけれどなぜかほっとするような雨音だった。
水のにおい。心身にしみわたるように雨がふる。 きっとわたしのどこかがかわいていたのだろう。
わからないどこか。それをそっとふれてみたいとおもった。
今日はいい夫婦の日だという。 穏やかな彼の笑顔に救われるように一日が暮れていく。
怒るということをしないひと。 いつもゆったりと落ち着いていて。 なにもかもつつみこむようなあたたかさがある。
観音様のようなひとだといつもおもう。
ずっと昔。わたしは捨て猫だったのだ。 そんなわたしをひろってくれたひとだ。
若い頃にはぶつかることもあった。 このひとさえいなければとおもったこともあった。
けれどもいまはうしなうことがこわい。
あとなんねんなのか神様はおしえてくれないけれど。
ゆるされるかぎりそばにいさせてほしいとおもっている。
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