7月最後の日。今日もとても暑かった。 蝉時雨に耳をかたむけながら一日を過ごす。
ずっと見守っていた子ツバメ達が初めて空を飛んだようだ。 昨日まではまだ巣の中から可愛い顔を見せていたのだけれど。 今日は姿が見えずもしかしたらと思っていたところだった。
夕方みんなが一斉に帰って来た。ちちちちちっと賑やかな声。 ちいさな巣の中でおしくらまんじゅうをするみたいに寄り添っている。 昨日よりもひとまわり大きくなったように見える。 今日の夏空がどんなにか気持ち良かったことだろう。
空を飛ぶ練習。自分で餌を見つけて食べる練習。 日に日に上手になっていくことだろう。がんばれ子ツバメたち。
短いあいだだったけれど家族のように思って見守ってきた。
もうだいじょうぶ。無事に巣立つということは嬉しいことだった。
思いおこせば最初のツバメが古巣に帰って来てくれてから。 すぐにどこかに逃げてしまってとてもさびしかった。 我が家の事を嫌ってしまったのかと不幸の前触れのように思い。 なにがいけないのだろうと不安がったりしていたものだ。
けれどもまた帰って来てくれた。そうして新居を作った。 それは忙しくそれは一生懸命にあっという間に出来た新しい巣。
今度は気に入ってくれたのだ。我が家が嫌いなんかじゃなかったのだ。
そう思うとささやかな幸せが舞い込んできたようでとてもほっとした。
また毎年帰って来てくれるだろう。つかの間でも家族でいてくれるだろう。
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