梅雨明けを思わすような晴天。
緑の田んぼを見渡せばそこに稲穂が見えるようになる。 あとひと月もすればその緑も黄金色に変わることだろう。
はやいものだ。季節はどんどんと進みたがっているように思う。
朝の峠道で外国人のお遍路さんを見かけた。 民家の近くの木陰でひと休みをしているところで。 ちょうど目が合ってにっこりと微笑みあう。 ほんの一瞬の事だったけれど会釈をかわす。
ほのぼのと嬉しかった。いい朝だなあって思った。
午後。そのお遍路さんをまた見かける。 山里の県道をしっかりとした足取りで進んでいた。 朝から5時間ほど経っていただろうか。 クルマだと数分で越えられる峠を歩いて越える。 真夏のような陽射しにどんなにか堪えたことだろう。
その後姿と横顔にまた深々と頭をさげた。 次の札所までもう少し。頑張れがんばれと心でさけぶ。
声さえもかけられないささやかな出会いだけれど。 これも縁だと私は思う。歩く姿に勇気をいただいたのだと思う。
そんなことがあったいちにちがまた暮れていく。
それぞれのいちにち。それぞれのあしたがまたやってくる。
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