川辺を歩きながら水の音に耳を澄ました。
ひたひたひた。ちゃぽんちゃぽんと。 さらさらさら。ぴちゃんぴちゃんと。
うまくことばにできないのだけれど。 たしかにそれがながれていることが。
なんともここちよく耳に届いたのだ。
急いでいるのでもない。ゆったりと。 おおらかな心であるかのように流れる。
こんな水のようになれたらどんなにいいだろう。
帰り道。川岸に立つ栴檀の木をあおいだ。 今が花の盛りでこぼれ落ちるようにそれは咲く。 ちいさな白い花びら。まんなかは紫色だった。 その色合いのなんと可憐なこと。好きだなと思う。
風がふく。みずが匂う。花はゆらゆらと揺れていた。
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