あいにくの雨。しっとりとやわらかに降り続く。
この雨があがれば桜も一気に満開になるだろう。 儚い花だけれどその蕾をふっくらと膨らませながら。 精一杯に生きている姿に咲こうという意志を感じる。
お大師堂の桜も少しずつ咲き始めたきのう。 また例の修行僧のお遍路さんに再会した。 去年の9月からかぞえてもう5度目になる。
よほど縁深いひとなのだろう。前世の私たちは。 とても身近なところにいたのだとそのひとは言う。
きのうが今日の雨ならば再会は叶わなかったと思う。 桜の木の下で立ち止まらなければ会えなかったひとだ。
縁とはなんとも不思議なもので巡りめぐっていながら。 ほんの一瞬の時をあたえられてその糸がつながるものか。
お別れはいつも名残惜しいものだが。またきっと会える。 そんな確信のおかげでとてもあっさりとその場で別れた。
今日の雨にもひたすら前を向き歩き続けていたことだろう。
そのひとにとっては歩くことが生きることなのかもしれない。
ありがたき縁をさずかり。私も日々を歩んでいくことができる。
どんな日もあるけれど。空と大地に支えられながら生きていきたい。
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