あわせた手のひらをそっとひらいたように 白木蓮の花がそれはみごとに咲いていた。
弥生三月。春はもうすぐちかくまできていて。 ここにいるよとささやいているのかもしれない。
昨日からの津波騒動。今朝もまだ潮に変動があり。 川仕事は中止になった。たいしたことはないだろうと。 甘く見ていたのかもしれない。従兄弟の川船は転覆し。 うちの船もロープが切れて危うく流されるところだった。 川の水が逆流しているのを目の当たりにして怖いと思う。 水はまるで大雨の後のように濁り渦を巻きながら流れた。
今回の津波を教訓におもい身を引き締めなければと思う。
のんびりとお休みのつもりでいたけれど母から電話がある。 一時間でも良いから手助けが欲しいという事で駆けつけた。 母ひとりではどうにもならないことがある。親孝行だとか。 それは別問題で。職場がある限り私にも責任があるのだった。
めまぐるしさをよそに。母はほっとしたように机に向かう。 私は例のごとくでコマネズミのようにすべき事をこなした。
山里ではもう田植えの準備が始まっていておどろく。 水を張られた田んぼ。それはとてものどかな風景だった。
知らず知らずのうちに季節が移ろい始めている。
うぐいすが。ほうほけきょ。けきょけきょと春の歌をうたった。
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