曇り日。気温が一気に上昇しまるで春のようだった。 ほわんほわんとした暖かさに身も心もまったりとする。
川仕事を終え午後はまたうとうとと寝入ってしまう。 それほど疲れてもいないはずなのにとても怠けている。 家事も疎かになり。文庫本を開くこともなくなってしまった。
無意味な怠惰さ。それもまた良しとしようと自分を宥めている。
寝起きの気だるさを背負うようにして散歩に出掛ける。 土手であんずのお友達のランちゃんに会うことが出来た。 ふたり鼻をこすりあわせるようにしてキスの真似事をする。 なんとも微笑ましい光景でこころがとてもなごむのだった。
ランちゃんは人間だと20代の青年といったところ。 あんずは70代のおばあちゃんだからそれも愉快に思える。
気の合う犬とそうでない犬があって人間と同じかもしれない。 人間も年を重ねると若者に魅かれるようになるのと似ている。
綿毛だった蒲公英のそばにはまた若い蒲公英が咲き始めた。 昨夜の雨のしずくをそのままにその花はきらきらと光っていた。
ほんわかとするきもち。こころに陽だまりができたようなきもち。
さらさらさら。川は静かにちんもくの水を満たしゆったりと海へ流れる。
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