| 2009年10月28日(水) |
わたしになにができるのだろうか |
やわらかな陽射しを浴びてススキの穂が銀色に輝く。 老いたひとのようでありながらその姿が眩しかった。
すこしも誇らしげになくそっと控えめに歩む生き様。 そんなふうに私も生きたい。そんなふうに老いていきたい。
日暮れ間近。いつものようにあんずと川辺を散歩する。 お大師堂には人の気配がしていたのだけれど不思議と。 あんずが嫌がらず先へ先へと歩いて行ってくれたのだった。
そこにはお大師堂のお賽銭の管理をしている90歳のおばあちゃん。 そうしてその傍らにはとても若い女性のお遍路さんが佇んでいた。
しばし三人で語り合う。今夜はここで泊まるのだという彼女は25歳。 先月出会ったMさんと同じ年ということもあり親近感が湧いてくる。 そうしてあの時と同じように自分の娘のように思わずにいられない。
おばあちゃんもひ孫のように思うのだろう。とても嬉しそうだった。 私もたくさん話したかった。それなのになんて日暮れが早いのだろう。
帰宅してからも後ろ髪を引かれるような思いで彼に相談をしてみる。 お風呂に入れてあげたかったのだ。それはお節介かもしれないけれど。 若い女性の事。髪も洗いたいだろう。ゆっくり湯船に浸かりたいだろう。
けれども彼はうんと言わない。やはりそれはお節介だよと言うのだった。 彼にそう言われるともう何も言えない。なんだか悲しくなってしまった。
なにがよくてなにがいけないことか。わたしになにができるのだろうか。
そのあと自分は髪を洗った。ゆっくりと湯船に浸かりながら彼女を想った。
ただただ申し訳ない。これがあたりまえのことだなんてどうして思えよう。
|