| 2009年10月17日(土) |
サチコの帰りを待っている |
あたりがすっかり暗くなった頃。ぽつりぽつりと雨の音がした。 久しぶりの雨の匂いがなんだか心地よく感じる。胸のここらへん。 ざわざわとしていたのが潤い始めて水を与えられた植物のようだ。
窓を少しあけたままにしてサチコの帰りを待っている。 昨日はふたり気が重いまま不動産屋に行ったのだけれど。 部屋を見せてもらったとたん一気に目が星になったのだった。
もうここしかない。ここが好きここに決めようよとサチコが言う。 もちろん私も同感だった。窓からは息子君のマンションが見える。 親としてこんなに安心な場所はないと思う。なんと心強いことか。
気がつけば急がないという気持ちはどこへやら。また急ぎ始める。 今度はサチコも同じらしくさっそく彼氏に連絡をとることになった。
今日は彼氏とご両親が部屋を見に行っているはずだった。 きっと気に入ってくれると思う。そう信じて結果を待っている。
「お母さん決まったよ〜」とサチコの明るい声が聞きたくてならない。 ふたりいっぱい頭を悩ませたのだもの。やるだけの事をしたのだもの。
どうかどうか一歩の前進を。祈るような気持ちでサチコの帰りを待っている。
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