気持ちよく晴れて夏らしい陽射しがあふれるように降り注ぐ。 夏色の風が吹きぬける路地。蝉時雨。力強さを感じる入道雲。
昨夜の憂鬱はいったい何だったのだろうと思った。 確かにいつもとは違う一日の始まりだったけれど。 自分の身勝手さを思う。なんと不謹慎な事だろう。
お葬式を無事終え帰宅する。ほっと肩の荷を下ろす。 老いて逝ったひとを思う。避けられない儀式だった。
夕方になり迎え火を焚く。「おかえりなさい」と手を合わす。 父も弟の家に帰って来てくれただろうか。遠く離れていても。 ちょっとだけ旅をしてくれる気がする。仏壇に日本酒を祀る。
先に逝ってしまったたくさんのひとを思う。お盆というものは。 その魂がより身近に感じて懐かしさが込み上げてくるものだった。
心地よい夕風に吹かれながらいつもの道を今日も歩く。川の水が。 あの濁流がずいぶんと清くなった。落ちる夕陽を映し一際眩しい。
流されて流れて。歳月が一日がまるでひとつのようにそこに漂う。
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