いちにち雨が降ったりやんだり。時折りどしゃ降りの雨。 やまない雨はないのだもの。受け止めるように時を過ごす。
午前6時12分。朝の窓辺から昨日のお遍路さんの姿を見送る。 土手の道の高さと私の部屋の窓の高さはちょうど同じくらい。 だからとても真っ直ぐにその姿が見える。よく眠れただろうか。 早起きして今日も頑張るのだな。雨あんまり降らないといいな。 あれこれと願うように思いながら。そっとその姿に手を合わせた。
午前8時12分。出勤途中のとても長いトンネルを抜けたその時。 電話ボックスの横の木陰で再びその姿を見つける。ひと休み中。 美味しそうに煙草を吸っているその横顔がまた魅力的に見える。
ぽろぽろと小粒の雨が降り始めた。なんと情け容赦ない事だろう。 こころが締め付けられるように痛くなる。涙まで出そうになった。
けれども歩いていくのだな。雨に打たれてもそれが試練のように。
今日はいちにちその人のことを想った。なにも伝えられないけれど。 その人は勇気と希望をあたえてくれたのだなと思う。ありがたい人。
一期一会を思うとき。ささやかな出会いはいつもかけがえのないものだ。
夕方になっても雨はやまず。仕方なくお散歩を諦めてしまった。 お大師堂に置いてあるノートのことがとても気になっていたけれど。 もしかしたら何か書き残してくれているかもしれないと思ったのだ。
明日がある。うん明日があるからと宥めながら一日が暮れていった。
かの人は無事に足摺岬に着いただろうか。明日は晴れるといいな空。
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