太平洋高気圧が頑張った日。とても眩しいほどの真夏日になった。 蝉の声も元気に聴こえる。ああ夏だなあと思う。心地の良い一日。
朝の道で三人のお遍路さんを追い越す。最初はかっこいい自転車。 競輪選手のようなヘルメットを被りサングラスをかけてびゅんと。 風を切りながら白装束をなびかせていた。とても颯爽とした姿だ。
二人目は60歳くらいの男性。静かに黙々とひたすら前へ進む足取り。 三人目は20代に見える若者。短パンに日焼けした足。膝が痛いのか。 右膝にサポーターをしているのが気になる。とても重そうな荷物だ。
それぞれ頑張っているのがすごく伝わってくる。遣り遂げるという事。 目標を決めてなんとしても行くぞという勇気。その姿に元気を授かる。
私にはそんな勇気のかけらもなくて。ただ行くあてもなく彷徨うような。 平穏だけを頼りに背中を押されるように。日々を流れていくだけだった。
これでいいのかと漠然と思う時もある。けれどもこれしか術がないのだ。 何かもっと真剣ななにか。それが何なのかさえわからないまま時が過ぎる。
笑顔の一日。ほっと寛ぐ夕べ。平和だった。思い煩う事がないということ。 ついそれが当たり前のように思えてしまうけれど。決して当たり前ではない。
ときどき怖くなる。どこかに深い落とし穴があり突然に突き落とされる。 その時に嘆き悲しむことだけはしたくない。ああこれだなこれなんだと。 受け止められるこころを育てていきたい。それが覚悟であるかのような。
ありがとうございました。今日もお参りに行き感謝の気持ちを伝える。 それが今の私に出来る精一杯のことだと思う。毎日がそうでありたい。
あんず。そんな私を待っていてくれてありがとう。繋がれたリードを。 そっと手から離してみた。えっ?いいの?何度も振り向きながら帰る。
家があるって嬉しいね。だってここがあるから仕合わせがあるのだもの。
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