ツバメの子供たちの頭が見え始める。それはか弱くて。 親鳥が餌を運んでくると一斉に鳴き。その小さな嘴が。 命そのものであるかのように息づいているのがわかる。
今度こそは無事にと願う。それは親鳥の願いにも等しく。 ひととして出来る限りの事をしてあげたいと思っている。
見守るだけではどうすることも出来ないことがある事を。 すでに学んだ。カラス除けの何かを施してあげなければ。
今日それをしてあげられなかったことが気掛かりなまま。 日が暮れていく。親鳥が巣に帰っている事を救いに思う。
夕方から雨になる。予報ではしばらく梅雨らしさが続きそうだ。 このところ毎日だった散歩も今日はお休みにすることになった。 それでもあんずの食欲は旺盛で今夜もあっという間に平らげる。
毎日が喧嘩だった。今日はお互いが穏やかなまま夜をむかえる。 あんずの行動が理解できない。あんずも私の行動が理解できない。 家族として思うに。もう少し解り合えても良いのではないかと思う。 似たもの同士といえばそれまで。犬は飼い主に似るというくらいだ。
実は先日の雨の夕暮れ。初めて私ひとりで散歩に行ってみたのだった。 最初は気ままでこれは良いなと思った。でも足取りがとても重くなる。 いつもの距離がとても遠く感じて。どっと疲れて帰って来たのだった。
それを思うとやはり一緒に歩いてくれるあんずがありがたい存在になる。 ああだこうだと文句を言いながらも。ふたりの歩く散歩道がそこにある。
早寝の彼女はもう眠りかけているようだ。鎖に繋がれたつまらない一日。 ひとならばそれをどんなにか苦痛に感じることだろう。ツナガレルコト。
かろうじて繋がれないでいる私は。のほほんと酒をのみここに思いを記す。
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