うす曇の空。それほど暑さを感じないまま時を過ごす。
昼食後すこしのつもりでソファーに横になっていたのだけれど。 そのまま眠っていたらしい。目が覚めたらもう四時になっていた。
なんだかもったいないような。無意味な午後を過ごしてしまった。 身体がとても重い。よっこらしょと起き出して洗濯物を取り入れる。
母からメールが届いてることに気づく。山里の職場は休みではなかった。 心苦しさを振り払うように遅い返信をする。自分ひとり休んでしまった。 それを責められているような気もしないではない。土曜日は行かないと。 決めている。申し訳ないけれどその意思を変えるつもりなど私にはない。
その後またメールが届く。とても疲れたと仕事のことなど書いてあった。 労いの言葉を一言でもと思いつつあえてそれをしない娘を許してほしい。
月曜日は笑顔で。それだけは約束をしよう。私に出来る精一杯のことだ。
サチコがまたプチ家出をすると言い。夕食は彼とふたり質素に済ます。 姑さんの畑に夏野菜がいっぱいになり。新鮮なトマトや胡瓜、茄子など。 今日はほうれん草も貰ってゴマ和えにする。トマトは塩でそのまま食す。 あとは鯖の干物。彼は食に関してはまったく文句を言わずにいてくれて。 買物に行かなくてもこうして夕食が出来る。姑さんの野菜もありがたい。
母ふたり。私を生んでくれた母。そうしてともに暮らしてくれる母がいる。
正直なところ。私はともに暮らしてくれる母をより愛しく思う時がある。 彼を生んでくれたひと。それは自分の命よりも尊い。母は偉大だと思う。
いまさらながら嫁ぐということの意味を考える。それは縁にほかならず。 うまく馴染めない頃があったとしてもそれはもう過去の一こまに過ぎない。
生んでくれた母のことを。もしかしたら粗末にしているのかもしれない。 鬱陶しく思ったり感謝のこれっぽちも伝えられずにいるのかもしれない。
けれども私にとって今以上のことなど。どうしても出来そうにないのだ。 家にいるとほっとする。姑さんとふれあっていると心がとても和むのだ。
わたしはわたしの居場所に心地よくいながら日々をおくっているのだろう。
ただひとりではなく。家族という名のやすらぎのなかにそっと生きながら。
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