| 2009年03月16日(月) |
おやまの桜も咲いたかな |
春らしく穏やかな晴天。高知城の桜が今日開花したそうだ。 そんなニュースの映像を見ていると。一日の疲れも忘れる。
蒲公英のこと。土筆のこと。しろ詰め草のこと。鶯の歌声。 ささやかな春に日々恵まれていながら。桜がとても嬉しい。
そうして毎年のように思い出すのは。息子君がまだ幼い頃。 「おやまに行きたいよぅ」と。どうしようもなく泣いた事だった。
おやまは桜の公園で。ちいさな動物園があった。熊さんや。 お猿さんや。孔雀がいて。桜の頃には家族連れで賑わった。
けれども我が家には日曜日がなくって。毎日が川仕事だった。 その日もサチコをおんぶして息子君は独りで遊んでくれては。 やっと作業を終えて家に帰る途中だった。近所のおじさんが。
「しん君、おやまに連れていってもらいなよ」って言ったのだ。 ほんの冗談。忙しい事を知っているおじさんが笑いながらのこと。 親の私達もそんな余裕はなく。おじさんと一緒に笑ってしまった。
でも。しん君はそうではなかった。それはとても真面目で真剣なこと。 おやまに行きたかったのだ。行けないのだという事など解るはずもなく。
家に帰り着くなり大泣きになった。「おやま〜おやま〜」と泣き叫ぶ。
生まれてこのかた夜泣きもせずに。すくすくと育ってくれたしん君。 その子がこんなに駄々をこねるのは初めてのことだった。さすがに。 その願いを叶えてあげたくなるのが親心であろう。おやまいこうね。
大急ぎでおにぎりを作り。家族四人でおやまにお花見に出掛けた。 その時に撮った写真が今もちゃんとあり。しん君の嬉しそうな顔。
あれからもう27年目の春が。またこうして巡って来てくれたのだ。
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