| 2009年03月13日(金) |
ありがたき声。ありがたき存在。 |
川仕事のかたわら。ふっと遠い町に住む伯母の事を考えていた。
元気にしているだろうか。父の葬儀の日に駆けつけて来てくれて。 その顔を見るなり抱きついて泣きじゃくってしまった事を思い出す。 25年ぶりの再会だった。大好きだった静おばちゃん。あの日から。 もう6年も会えないでいる。歳月はどうしてこうも急ぎたがるのだろう。
午後帰宅して家の電話の着信ランプに気づいた。この市外局番は! 静おばちゃんだ。きっとそうにちがいないと信じてすぐに電話してみる。
従姉妹の美和姉ちゃんの声。独り暮す伯母を気遣って帰郷していたらしく。 私に電話してみようかとふたりして私のことを思っていてくれた事を知る。
涙声の静おばちゃん。元気にしているか?とそれは優しくありがたい声だった。 たくさんの不義理を詫びながら。私も涙せずにはいられず懐かしさが込み上げる。
母だったのだ・・少女時代の私にとって。静おばちゃんが母だった事を思い出す。
修学旅行の前の晩から泊りがけで来てくれて。お弁当を作ってくれたこと。 転校ばかりだった私に付き添ってくれて。新しい学校へ連れて行ってくれたこと。
忘れてはいけないことがたくさんある。静おばちゃんのおかげで大きくなれた。 わがままを言った事もあったような気がする。当たり前ではなかったことを。 当たり前のように思って。どれほど甘えてどれほど世話になったことだろう。
静おばちゃんがそうして私や弟の面倒を見てくれていた時。いとこのお姉ちゃん。 お兄ちゃん達に寂しい思いをさせていたことだろうと。この年になって初めて。 そんな大切なことに気づいた。どんなにか迷惑をかけ続けていたことだろうと。
それなのに何ひとつ恩返しも出来ずに。この年まで生きながらえてきたのか。 そう思うとほんとうに心苦しく。悔やまれる事があまりにも多すぎるのだった。
「会いたいね」って言ってくれる。「あいたいよ」すぐにでもとんでいきたいよ。
いつかきっとではいけないこと。私はなんとしても会いにいこうと決めたのだった。
父の生まれ故郷。とても遠い町だけれどそんな距離が何だというのだろう・・。
「誰ひとりミカのこと忘れてなんかいないよ」最後に従姉妹が言ってくれた。
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