明け方のあまりの寒さにすっかり朝寝坊。日曜日をありがたく思う。 最低気温がマイナス四度だったらしい。いちめんの霜の朝となった。
けれども青空に恵まれ。庭に陽射しがあたり始めるとほっとしてくる。 やっと外に出て洗濯物を干していた時。犬小屋のあたりから異様な音。 どうしたことだと慌てて駆けつけると。あんずがのたうち回っている。
どこか痛いのだろうか必死で暴れているふうに見えてとてもおどろく。 水入れの容器をひっくり返してしまい。そこでびしょ濡れになっていた。
「あん!あん!」っと叫びつつ声をかけると。やっと我に返った様子で。 とにかく何かを捕まえようとしていたらしい。それが犬小屋の下に居る。 いったい何がいたのだろう。その姿は見えず首を傾げるしかない不思議。
濡れたからだを拭いてあげようとしたけれど。よほど興奮していたのか。 何か怖いものを見た後のように。すっかり臆病になり小屋に篭ってしまう。
やれやれ。しかたなくそのままそっとしておくことにして水の補給をと。 その容器を手にとってはじめてその何かがわかる。たぶん氷に違いない。 水を飲もうとしたけれど凍っていて。足でそれを割ろうとしたのだろう。
そうしたらそこから氷オバケが飛び出して来た。かくかくしかじかの諸々。 本人の口からそれを聞いたわけではないが。そう思うとそれも愉快になる。
氷オバケはよほどすばしっこい奴だったらしい。硬くて冷たくてツルツル。 けれども何としても捕まえてやろうと思ったのだろう。すごいな。あんず。
お昼前には犬小屋のあたりも陽だまりになり。彼女も日向ぼっこが嬉しそう。
朝の大騒ぎが嘘のように。のほほんとしながらとても平和な顔をしていた。
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