| 2009年01月21日(水) |
耳を澄ませば春の足音 |
今にも雨が降り出しそうな空を仰ぎつつ。いつもの峠道を行く。 山里の民家が見え始めた途端。ぽつりぽつりと雨粒が窓を濡らす。
いつもは畑に見える人影も見えず。対向車にさえも出会えずにいると。 なんだか山里がすっぽりと眠りの底に沈んでしまったのではないかと。 ふっと心細さをおぼえた。あの道端に繋がれていた犬はどうしたのだろう。 やはり死んでしまったのかもしれないと思うと。寂しさがよけいにつのる。
空はまるでもう暮れ始めたかのように薄暗く。あたりは静寂に包まれていた。 とにかく吹っ切って行こうとスピードをぐんとあげたちょうどその時だった。 道端にあるちいさな畑に。菜の花がひとつふたつ咲いているのを見つける。
昨日の朝は気づかなかったけれど。小春日和のおかげで咲いてくれたのだろう。 げんきんなもので一気にこころが明るくなって。思わず歓声をあげてしまった。
ゆっくりとほんとうにのんびりとしながらも。春の足音が聴こえてきている。 日々そのことを忘れずにいて。耳を澄ましていたいものだとつくづく思った。
また週末には寒波が襲ってくるという。けれども負けないでいてね菜の花さん。
仕事が暇だったおかげで。昼休みも利用しながらながい手紙を書く事が出来た。 昨日手紙を届けてくれたお遍路さんのご実家へ。奥様宛にそれを綴り終える。 奥様がそれを電話で読んで。しっかりとご主人に伝えてくれるのだそうだ。
やがて春がきてまた夏がくる。そうして秋になりまた冬が巡ってくる。 けれども家には帰れない。また春をまち三度目の冬を待つしかないのか。
『たんぽぽ』という名の美容室へ。その手紙を送った・・・。
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