| 2009年01月04日(日) |
ひとはあたたかいひとはこんなにも尊い。 |
明けて四日。穏やかな晴天に恵まれつかのまのひとり旅。 ほんの隣町だというのに旅のようにおもうありがたき時。
そうだお弁当も持って行こうと途中でおにぎりを二個買う。 遠足のようでもあり心が弾む。独りぼっちがやはり好きだ。
思った通りお寺は人影も少なくひっそりと静かでとても落ち着く。 本堂にお参りをしておみくじを引いたらなんと『大吉』をいただく。 そんなもったいないことをと感謝をしつつ目頭が熱くなる年頃なのか。
水子地蔵さん。あのこは今年34歳になります。ひと目会いたいです・・。 眼洗い地蔵さん。去年洗った彼の眼を今も守ってくれてありがとう。 今年は私ひとりで来ました。彼のことを忘れないでいてあげて下さい。
そうして奥の院へと歩く。お寺から田畑の続く野道を少し歩いて行くと。 小川が流れていて小さな橋がある。山に囲まれたところにその祠がある。 小川には鷺がいた。はっとしながらその姿を目で追っているちょうどその時。
恵ちゃんからメールが届く。津波注意報が出ているよ大丈夫?って言って。 音信不通で良いのに。メールなんかしてこなくてもいいのにしてくれたんだ。 奥の院のすぐ手前の畦道に座り込んで。ずっとしないでいた電話をかける。 ほんとうに久しぶりに笑い声を聴いた。少し鼻声だったけれど元気そうで。 「今年もガッツだぜ!」と言って「ありがとう!」って言ってそれが切れた。
涙がほろほろと溢れ出す。苦しかったふたりとても苦しくて辛かったけれど。 乗り越えられたような気がする。もう救われているような気がしてならない。
奥の院の冷え込む祠にしばしこもり手を合わす。読経の声が祠にこだまする。
さあ裏山に登ろう。深呼吸をして山道を歩き始める。ゆっくりと進もう。 今年こそはなんとしても八十八体の石仏に手を合わせなくてはならない。 誰も待たせてはいないことがこんなにもありがたいことだったのだろうか。 おかげでお賽銭は余らずに済んだ。このうえない達成感でほっとして山を下りる。
ゆっくりだったとはいえよほど空腹だったのか。よろよろと境内を歩いていた。 お遍路さんが独りベンチで昼食をとっていて。目が合いにっこりと挨拶をかわす。
その瞬間。なんだかいつものピピっとしたものを感じ。一緒にお昼を食べたくなる。 クルマに置いてあったおにぎりを急いで取りに行ったのは言うまでもなく。 さりげなく近くのベンチに腰を下ろし。ぺこぺこのお腹におにぎりを頬ばる。
話し掛けたかったのだ・・なんだかそうせずにはいられない何かがあって。 そうしてみてほんとうに良かったと思う。そのお遍路さんは足を痛めていた。 歩き通しているとどんなアクシデントだってあり得る。もう少しなのに。 思うように歩けないもどかしさ。這ってでも辿り着きたい場所があること。
話しているうちにすっかり意気投合してしまい。遍路地図も見せていただく。 クルマでの『お接待』だとそのひとは言ってくれたけれど。私はいつだって。 『おせっかい』なひと。とにかく少しでも目的地近くまで連れていってあげたい。
逆打ちの遍路地をつかの間ともに行くことに決め。『真念庵』を目指した。 その道は私がいつも毎朝通る山里経由の道だった。今日は峠を下って進む。
ほんとうに思いがけない出会いがあるものだと。今日の一期一会を想う。
無事に大分の家に帰りついたら真っ先に知らせてくれるという。 なんとありがたいことだろう。ひとはあたたかいひとはこんなにも尊い。
|