| 2008年11月24日(月) |
母ハマチガッテイルノデスカ? |
雨が時々はその音を聴かせてくれながら。ささやかに降り続ける。 お洗濯を休ませてもらい。お掃除もろくにしないで怠け者の一日。
午前9時を待ちかねていたように。町の郵便局へとクルマを走らす。 どうしても明日中に届けたい手紙があった。毎年のことだったけれど。 いったいそれが何になるのだろうと。不確かな気持ちが年々強くなる。 近所のポストでは間に合いそうになく『ゆうゆう窓口』だけが頼りで。 休日であってもしっかりとそれを受けてくれる。とてもありがたいことだ。
窓口のおにいさんが「きっと明日届きますよ」と頷いてくれてほっとした。 あとはその手紙が『受取人不明』で戻ってこないことを願うばかりである。
帰り道に簡単に買物を済ませて帰宅したら。どっと脱力感をおぼえた。 安堵にも似ているけれど。何かを遣り遂げたあとのような気もするけれど。 どこかが違う。とてもゆらゆらとしていて定まれない風の中の想いのように。
まちがっているのならそう言ってほしい。私の信念とはこうも心細いものか。
午後。私のささやかな小部屋にも。ちいさなコタツを構えてあたたまる。 横になり本を読んでいるうちに。とうとうそのまま寝入りこんでしまう。 そうして気がつけば三時間も眠っていた。窓をそっと開けると雨が止んでいる。
雨上がりの湿った道をあんずとゆっくり歩く。川辺は一層と水が匂いたち。 雨雲の隙間から微かに沈む夕陽が見えた。きもちよくきもちよく息をする。
お大師堂には。一昨日も昨日も泊まりのお遍路さんが居て。今日もそうらしく。 お堂の片隅に荷物が置かれていたのだけれど。どこにも姿が見えなかった。 少し気後れしながらも上がらせてもらって。やっと和菓子をお供え出来た。
外から口笛が聴こえる。誰かがあんずに話し掛けている声が聴こえてくる。 お遍路さんは食料品を買いに行っていたらしい。雨で思うように歩けなくて。 今日はここで諦めたのだそうだ。夕陽を見ながら「明日は大丈夫ですね」 そう微笑みあいながら別れの挨拶を交わした。旅の無事を祈るばかりだ。
晩御飯は三日目のカレー。今朝のことサチコに散々文句を言われていたので。 ちゃんと他のおかずを作り。カレーは自分ひとりでやっつけることにする。
息子君が来てくれそうな気がしていたのだ。だからいっぱい作ってしまった。 「お兄ちゃんにメールしてあげらたいいじゃない!」とサチコは言うけれど。 母はそうじゃなくて。ずっと待っていたらアノヒトが来てくれるかもしれない。 そんな待ちかたがしたかっただけなんだ。母ハマチガッテイルノデスカ?
三日目のカレーもそれなりに美味しかった。彼は鮭の塩焼きで満足そうで。 そうしてすっかり食器洗いが済んだ台所に。開けないままの鍋の存在に気づく。
せっかく作った大根の煮つけを出し忘れてしまった。母はやはりどうしても。
ドジだし大ボケだし。まちがっているのかもしれないけれど。どうかゆるしてほしい。
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