| 2008年11月16日(日) |
揺れながら織り。そして流れる。 |
雨はいつのまにやんだのだろうか。今朝は思いがけないほどの青空。 暖かさもそのままでいてくれて。窓を開け放し朝の新鮮な空気を浴びる。
雀があまりにも楽しそうにはしゃぐので。もっとそばに来て欲しくなり。 瓦屋根にお米を少し置いてみて様子を伺う。おいでおいでと待ちわびる。
ああいま目の前を横切っていった。一羽二羽と歌いながら空に向かった。 そのまま待つのを諦めてしまったけれど。夕方にはお米がなくなっていて。 とても嬉しい気持ちになった。毎朝そうしてみようかなと楽しみになった。
買物にも出掛けず。家事を少ししただけで夕方までひとり気ままに過ごす。 朝のうちは好きな音楽を聴きながら。ぽけっと自室にこもってばかりだった。 ほんとうは手紙を書くつもりでいたのだけれど。書けなくてごめんなさい。 気長に待っていてくれそうな気がして。笑顔ばかりを思い出していました。
早目に昼食を済ませ。いつもは彼の部屋と化している茶の間で寛ごうと。 文庫本を手に忍び込んでみたけれど。なんとなく落ち着けなくていけない。 居ても気になり居ないとその不自然さに馴染めない。彼は不思議な存在だ。
仕方なくめったに見ないテレビをつけると。スカパーで『八墓村』をやっていた。 金田一が古谷一行で。ずいぶんと古いシリーズだったけれど見始めたら面白く。 とうとう最終回まで見てしまった。こんなにテレビを見たのは何年ぶりだろうか。
そうしてやっと動き出す気になり。例のごとくであんずと夕陽の道を歩く。 日曜日のせいか観光船が行ったり来たり。川面からにぎやかな声がひびく。 その船がたてる波がいくつも重なり。そこに映る夕陽が水を織るように揺れる。
立ち尽くしているとその一部になったように。自分さえも織りこまれていく。 その瞬間がその心身のありかがたまらなく好きだと思う。水になりたいと。
ふっと。自分がもう自分でなくてもいいようなどうしようもない想いに浸る。
濁る日もある。澱む日もあるけれど。この水辺を揺れながら流れていきたいものだ・・。


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