日中は気温が上昇し夏日となった。
空には綿菓子のような雲が浮かぶ。
ぽかんぽかんとそんな空を仰ぎたい。
手を伸ばしてその甘い雲を食べたい。
そうすれば天使の羽根が生えてくる。
そんな伝説をきょうはつくってみた。
月曜日。思うように動き出せずにいる情けなさ。 そうだ。メダカの水をまた汲んでこようと決め。 お弁当を作れば。あとはもう行くしかない気持。
そのくせ身体が言うことをきいてくれなくて困り果てる。 不調を並べたらきりがない。もういい加減にしたまえよ。
気を取り直していつもの山道を行く。お遍路さんひとり。 ふたりさんにんと数えているうちに。今日は七人も出会えた。 みんなそれぞれ独りきりで歩いている。一心に前へと歩く姿。
こんな日はラッキーって思う。なんだか良い事がありそうで。 そうしてとても勇気が湧いてくる。へっちゃらだいって思う。
峠道の例の谷川でまたメダカの水を頂く。冷たくて心地よい水。 そうしてそこでツワ蕗の花を見つけた。その黄色がとても鮮やか。 ちいさな向日葵みたいな花で。山の中の光みたいに咲く花だった。 こんなに心が和むことはない。今日のラッキーはこれだなと思う。
そうしてその気持ちをぎゅっと抱く。決して手放してはいけないと。 いつだって何度だってそう思ってきた。自然の恵みはこんなにも尊い。
けれども思うようにいかない。自分でもどうしてなのかわからない。 時間差でいろんなことが襲ってくる。挙句には闘う勇気さえなくなる。 気の持ちようだとわかっているのだけれど。その気がとても頼りない。
だいじょぶだからしっかりしろよ。聞く耳を持っているなら耳を澄ませ。 見る目があるなら見失うな。戒めればそうするほど泣き出してしまいそう。
帰り道。空を仰げば朝とよく似た綿菓子を見つける。
手を伸ばしたつもりだったけれど。届いてはいないのか。
食べたつもりだったけれど。口に入れてはいなかったのか。
天使の羽根はどこだろう。この背中はどうして重いのだろう。
じぶんはじぶんを見守っているつもりだけれど。
それいじょうに見守ってくれている空のことを想った・・・。
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