| 2008年10月19日(日) |
わたしの胸を打ちながら |
曇り日。風の強い一日。地区の秋祭りがあり自転車で出掛けて行った。 小高い山の神社からお神輿が里に運ばれ。集会所の広場で神事がある。
のぼり旗が風に煽られ勢いよく音を響かせるなか。競うほどの太鼓の音。 青年達や少年達が太刀踊りを披露してくれ。地区民もそぞろ集い合った。
数年前まではうちの息子君も参加していて。それ見たさの親心だったけれど。 今年は甥っ子が参加していて。久しぶりに心が浮き立つような叔母心だった。
昨夜のこと「絶対に見に来るな」と甥っ子は家族に言ったのだそうだ。 思春期の難しい年頃で反抗期の真っ盛りらしく。それを真に受けたのか。 甥っ子の家族は。誰一人としてその場所に姿を見せようとはしなかった。
見に来るなは照れくさいと同じなのだと私なりに感じる。こっそりでいい。 どうして見に来てあげないのだろうと。いらぬ口をつく訳にもいかなかった。
少年期の晴れ姿。せめて写真をと思い近づいて行くと。甥っ子が私に気づく。 そうしてにっこりと微笑んで踊りながらピースサインをしてくれたのだった。
生まれつき心臓が弱かった甥っ子。小学生から不登校を繰り返していた甥っ子。 泣き虫でひ弱だった子が。今ではすっかり体格も立派になりこんなに逞しくなった。
午前中は叔母ちゃんの私。午後からは叔父ちゃんの彼がその姿を見に行った。 そうして夕方には「ちょっと家においで」と呼んで祝儀のお小遣いをあげる。 「すごいかっこよかったよ」ってほめると。頭をかきながら満面の笑顔だった。
親心について思う。甥っ子の両親も見に行きたくてたまらなかったのだろう。 見つからないようにこっそりと。それは可能だったはずだと思うのだけれど。
それをしなかったのには。私達には踏み込めない複雑な事情があるのかもしれない。
なにはともあれ。きょうはとてもよい一日だった。どんどこどんどこと。
いつまでも太鼓の音が鳴り響きやまない。夜更けてそれが鼓動のように。
わたしの胸を打ちながら。ゆっくりと静まって眠っていくことだろう・・。
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