| 2008年10月01日(水) |
まるで夏の忘れ物のようだった。 |
朝のうちの雨はすぐにやみ。ゆっくりと青空がひろがる。 お日様がとてもまぶしくて。それはまるで夏の忘れ物のようだった。
ツクツクボウシが鳴き始める。その声に呼応するようにトンビが鳴く。 仕事の手を動かしながら耳を澄ましていると。空が音を奏でているよう。 つくつくぴぃ。ひょろろんつくぴぃ。それはとても楽しい歌に聴こえた。
もう最期なのかもしれない声だとしても。太陽に見守られているいのち。 同じ空を飛ぶ一羽の鳥にだって。そのつかの間をともに歌う喜びがある。
そうして神無月。暦をめくると一気に秋なのかと思わずにいられない。 なんだかとても急いでいる。もっとゆっくり歩きたくてならないけれど。 いつだって背中を押されているような気がする。その歩を確かめられず。 気がつけばそこにいる。そんなふうに季節が幾度も巡ってくるのだった。
いっぽ。一歩とひとにはよく言うけれど。
じぶんの一歩はとても不確かな歩みだった。
どこまで行けばいいのかまるでわからなくて。
そこがいったいどこなのかさえも知らなかった。
たどり着けばわかるだろうと希望のようにも思う。
暮れていく空をぼんやりと眺めていると。その紅く落ちるものが愛しい。 そうしてそれが輝きながら昇りくる朝が嬉しかった。息をする心いっぱい。
ひとに生まれてよかったとこころからおもう。
ツクヅクホシイとなく日もあるが。ひとだからゆるしてあげたいとおもう。
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