ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2008年09月16日(火) 彼岸花の咲く頃

曇りのち。思いがけず青空にあえる。

昨日からの雨でしっとりと潤った山道を行く。
山肌からは羊歯が。まるで鳥か何かのように。
それはとても大群の姿で迫って来るのだった。

その迫力が好きだなと思う。追い詰められて。
しまいたいとさえ思う。どきどきと胸が鳴る。


ふたつ目の集落を過ぎると。道端に広がる稲田。
雀色であるはずのその田んぼに青々と萌える稲。
切り株から育った新芽が。まるで初夏のように。
そのしなやかさで伸び揺れているのが心地よい。

はっとする紅い花。もうそんな頃になったのか。
緑に寄り添う姿をはじめて見たような気がする。

死んだおばあちゃんがおしえてくれた毒のこと。
決して手折ってはいけないと真剣な目で言った。
もうすぐお彼岸だということに気づいた朝だった。

おばあちゃん会いにいくよ。今年こそ行くよって。
そうしたら。空にぽっかりと笑顔が浮かんでくる。


薄情な孫は。それでも情深くありたくて日々にあり。
授かった縁にしがみつくように生きようとしている。
愚かなのかもしれない。でもそれを失うことが怖く。
どんなにか細くなっても。それを手繰ることをする。

おばあちゃん。こんな私の生き方は間違っていますか?


重かった雲が。いつのまにか風に連れられて流れていく。

職場の庭には。紅く染まらぬ白い彼岸花がもう咲いていた。


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