| 2008年06月30日(月) |
鬼の目にも嬉し涙かな |
もしや梅雨明けではないかしらと思うほど。からりっと良く晴れた一日。 暑かったけれど。なんだかすくっとする気持ち。息をするのが嬉しくて。
だけど月末の月曜日のせいか。どこからか吹き矢みたいなのが飛んで来る。 上手く身をかわそうとしても。思うようにいかなくてちょっとだけ痛くて。
そういう時って。自分も無意識のうちに何かを飛ばしているのかもしれない。
無駄な抵抗はおよしって自分に言ってみる。ばかみたいって笑ってみると。 空のこと風のこと。夏草のことや。あっトンボが飛んでるって見つけたり。 そういうのでいっぱいになってちょっとほっとする。ここ好きだなって思う。

きのう。バドの大会があって。以前からいろいろあった青年と一緒に行った。 ぶつかり合うことが度重なり。ちょうど去年の今頃すごい喧嘩みたいになった。
他の誰も言わないことを私が告げてしまった挙句のことだったけれど。 そのせいでどんなにか彼を傷つけてしまったことだろう・・・。
こころを鬼にするのは決して容易いことではなかった。 鬼はいつだって泣きながらそうするしかないのだと思う。
「もしもし 日曜日大会に出ようよ」 「誰と組むんですか?僕に相手なんかいませんよ」
私がいるではないですか。そう応えるとびっくりしたような歓声が届く。
そうして遠足みたいにふたりで行った。 やっと見つかった仕事の話し。初めて貰ったお給料がとても嬉しかった事。 職場にはまったく歩けない人もいて。言葉ひとつ話せないひともいること。 そのなかで自分は出来ることがいっぱいあって。毎日を頑張っていること。
バドもいっぱい頑張った。前は全部取るんだと言って気合いっぱいの奮闘。 私も後ろは全部取るからと気合だけは充分。でもかなりくたばってしまう。 せめて一勝はさせてあげたい。そう思ったかいがありなんとか一勝出来た。
そうしていつの間にやら決勝戦らしかった。実は二人ともその事を知らず。 予選では勝っていた相手に接戦の末。今度は惜しくも負けてしまったのだった。
はははっと笑ってごまかすふたり。その後でそれが決勝戦だったと気づく。 そうして思いがけずに準優勝の賞品まで貰って。やっと実感が湧いて来た。
でもほら。予選では勝ったのだから。自分たち優勝かもねって笑い合った。 彼はとにかく嬉しくてならない。だってほんとに初めての入賞だったから。
家に帰ったらいっぱい自慢しようねって話す。もちろんあのことは秘密よ。 たった三組しか出ていなかったなんて。絶対言っちゃいけないよって笑う。
彼を家まで送り届け。なんだろうこの清々しさは。この言葉に出来ないような。 嬉しさと安堵。なんだか長いトンネルからたった今抜け出たような気持ち。
彼の左腕がずいぶんと逞しくなった。それがこの一年の彼の成長に思えた。
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