| 2008年03月31日(月) |
きょうあえてよかった。きょうが桜の日。 |
桜もいろいろ。真っ白な花も咲く。ソメイヨシノではなく。
なんていう名の桜なんだろう。葉がくっきりと薄緑なのが。
なんだか花を抱くように。花をささえているようで好きだ。
明日はもうあえないのがさびしい。今度会えた日にはもう。
葉というなの桜。きょうあえてよかった。きょうが桜の日。

早朝から川仕事。西風が強く吹く。ざぶんざぶんと船は追い風。
せっせと頑張ったおかげで。午後から久しぶりに山里の職場へ。 月末なのでなんとしても行ってあげたかった。母は大丈夫かな。 会社はどうなるのだろう。あれこれ心配でたまらず車をとばす。
国道から山道へ入ると。いつのまにかもう田植えがしてあった。 久しぶりに通る道が懐かしい。山菜採りをしている人もいたり。 ここもすっかり春なんだなって思う。民家の垣根からは。雪柳。
急いていた気持ちが。ふっとゆるむ。ゆっくりだってかまわない。 母はきっと元気でいるだろう。会社だってまだきっとだいじょうぶ。
よかった。元気だった。少しやつれていたけれど。私の顔を見るなり。 満面の笑顔。「まあ、よう来てくれたねえ ありがとう」少し照れる。
だから私も笑顔。これまで散々ぶつかってきた事なんて。すっかり昔。 それよりも。会社の危機に毎日そばにいてあげられないのが心苦しい。
こちらをたてればあちらがたたない。わたしがふたりいたらいいなあ。
今日のことは今日のことよ。明日のことはまた明日のことよって言って。 今日を終える。月末はいつだって山だ。また谷を越えて行こう。あした。
あしたがくればまたあした。いけるところまでずっとあしたがあるんだ。
すっからかんの金庫だというのに。母がお駄賃をくれるというので。 とっさに突きかえす。でもあちらも負けずに差し出す。とうとう頂く。
五千円が重い。こんなに重いお札は初めてだった。ありがとう母さん。
「じゃあね。倒れない程度にがんばって」後ろ髪をひかれるように帰る。
山里から下る坂道。その道を下りきると。桜並木の道に差し掛かる。 幾春この道を帰ったことだろう。桜は散ってもまた来る春がいつも。
いつだってそこにあった。最後の春かもしれない。その想いをぐっと。 押し殺すようにしながら。咲き誇る桜を見上げた。この道は消えない。
桜という名のひとがいる。ふとそんな気がした。きょうが桜の日だった。
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