| 2008年01月10日(木) |
過ぎる。すぎる。どこまでだって。 |
朝の道。この冬いちばんではないかと思うほどの霜が。
山里をすっぽりと包みこんでいた。峠を越えて最初の。
民家のそばに。いまだ鈴なりの柿の木がある。小粒で。
ちょうど親指と人差し指でつくる輪くらいのおおきさ。
そんな柿色の向こう側。田畑は目を瞠るくらい白くて。
どきどきするくらい白くて。ふっとせつなさを感じた。
あちら側からこちら側に旅してきたようなそんな気持。
引き返せない恋路のような。ここなのだと思う哀しさ。
そうして菜花の道をいく。緑のうえに載せられた黄色。
そのかんむりも霜色になって。静寂に魅せられている。
そっとしておいてあげたい。誰も触れてはいけないと。
思う。語りかけてはいけない沈黙の白だ。息がとまる。
過ぎる。すぎる。どこまでだって私は過ぎて生きたい。

母が私の言うことを素直に聞いてくれない訳が。 今日。なんとなくわかったような気がした。
無理をしながら仕事をしようとする。今日でなくても。 いいことも今日しようとする。苛立ちが伝わってくる。
優しく声をかければかけるほど。逆らう。聞き流している。 頑固だ。とても強情だ。しんどいだろうに。しんどいって。 言って欲しい。帰って寝るからって素直にそうしてほしい。
もしや。彼女は独りでいるのが心細いのではあるまいか。
どんなに体調が優れなくても。ここにいたいのかもしれない。
「今週頑張ったら日、月と連休やね」そう言うと。
一瞬目を輝かせた。「月曜日休み?ありゃほんまや」って。
やっと笑った。「火曜日から本番やね」そう言うと。
ほっとしたように。またにっこりと微笑んでくれた。
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