ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2007年05月26日(土) ここはどこだろう

ぽっかりと。静かな時間が贈りものみたいに届けられて。
たいらにたいらにしながら。横たわってばかりいたのだ。

誰も背中を押さない。誰もうるさく話し掛けてもこない。
ふとこれは間違いなのではないかと思うほど不自然なことを。

受けとめるにはすこしばかり時がひつよう。
なんだかカラダは催眠術にかかってしまったかのようで。
あなたはねむくなるどんどんねむくなると声ばかりきこえる。

村上春樹の『海辺のカフカ』を読みながらすいこまれるようにソコにいく。
猫と。とてもたいせつなことを話す。明日はもう話せないかもしれないこと。
記憶を積み重ねようとしながら。その記憶が薄れていくのがコワイなと思う。

ココハドコダロウと不安がる。ここにいてもいいのかとギモンが生じてくる。


そうして夢をみた。ながいながい坂道をひたすら空に向かって歩いていた。
背中になぜか彼を背負っている。彼はすこしも重くない。肩に手が温かい。

すれ違う見知らぬ人たちがみな微笑んで会釈をするので。私もにっこりと。
微笑返しをしながら。もうすこしでどこかに辿り着きそうな予感がしてくる。

空がとてつもなく広い。もしや鳥になろうとしているのかもしれないとも思う。

そしてそこでふと立ち止まってしまったのがいけなかった。見てはいけないものが。
そこらじゅうに灰色のかたまりになってそびえていたから。私は硬直してしまう。


踵を返す。この道は間違っていると初めて気付く。彼は眠っているのだろうか。
どうしていけないと教えてくれないのだろうか。いつもの彼らしくないではないか。

坂道を転げるように走った。とにかくもとの場所に帰らなくてはいけないのだ。

「ごめんね・・ごめんね・・」と涙が泉のように溢れ出てくる。



夢からかえる。今日はこんなにも清々しい風だとレースのカーテンがいう。

         わたしはふたたび猫をさがしにいった。


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