いまあふれているのは川辺の野ばら。 それは雑木さえも身一つにしてしまうほど咲誇っていたりする。
手折られる事を凛として拒むその姿は。野あざみのそれとよく似ていて。 やはりどうしても憬れずにはいられない。そうなりたいとふと思うばかり。
きのう。ある方に『まわたのようなひと』だと言われたことで。 それはとても思いがけず嬉しいことであったけれど。心が少し。 きりきりと痛んだ。その時わたしの心の棘を見つけたのかもしれない。
身に余ることだと受止めつつも。素直に喜べないのが。わたしの棘だとも思う。
わたしはたぶんその方に『まわた』を頂いたのだろう。 ふわふわとやわらかく純に白いそれを大切にしなければならない。
そうしてこの身をひとつ残らず千切って。ひとに与え続けたいとつよく思う。

空は清々しく爽やかに晴れ。今日もまるで初夏のようだった。
もう少しあと数日で。今年の川仕事を終えられそうになった。 ぷしゅっと今にも気が抜けてしまいそうなのを一所懸命になって。 まいにち息を吹き込んでいるような日々にある。疲れてはいない。
むしろ満たされているのだけれど。どこかがすこし壊れてもいる。 その箇所を見つけようとすればするほど。心が苛立ってしまうから。
見て見ぬふりをしていようと思う。忘れてあげなければと思う。
やがてまたゆるやかに時が流れていく。
大河のほとりに根をおろし。夏の夕陽にあえる日も近い。
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