| 2007年03月13日(火) |
弥生の風に吹かれながら |
むかし『弥生つめたい風』という歌がとても好きだった。 その歌には桜が咲いて。桜の花、風に散らないでと歌いながら。 別れたひとのことなど想っては。はらはらと涙がこぼれたものだった。
花冷えという言葉があるように。いまがその頃と思えば寒さも愛しい。 桜はまだ固くとも。満開の桃の花。今日の道には雪柳を見つけたりもした。
それはひとつひとつのちいちゃな花が。まるで雪のように枝にふり積もって。 北風にあおられているのなど目にすると。ついつい手で支えてあげたくなる。
また久かたぶりの山里だった。峠道を越えトンネルを抜けて寄り添うふたつの 欅の裸木に「おはよう」って言って。職場が見えて来た四辻まで来た時のこと。 地図らしきものを手にして、なんだか迷っている風に見える若いお遍路さんに会った。
咄嗟にクルマを停めて駆け寄って行ったところ。やはり道がよく判らない様子。 「あちらに真っ直ぐですよ」と教えたところ「僕はあちらから来たんです」と笑う。 『逆打ち』のお遍路さんらしかった。慌てん坊の私も一緒に微笑んでしまった。
自転車での旅とのことで少しでも快適にと思い。私がいま来た道を教えて別れる。 後ではっと気付いた時にはもう遅く。国道に出てからの交通量の多さなど考えず。 かえって難儀をしたのではと心配になってしまった。どうか無事に着いていますように。
しかしこうしてささやかな朝のふれあいを頂いた日は。心がとてもあたたまるもの。 おかげで苛立つ事もひとつもなく。今日の平穏をありがたく受止めているのだった。
昨夜ネットで注文した桧木のお地蔵さんが。もう明日は届くのだという。 相談もせずに勝手なことをしてと昨夜少し夫君から小言を頂いたのだけれど。 息子夫婦にそれを授けたいと思った私の気持ちが。いつかは解って貰えるだろう。
ちいさな命はわずか3ヶ月足らずだったけれど。きらきらと精一杯輝いてくれたから。
ありがとうってこころから手をあわしたい。
そしてきっともういちど。おなじ親を選んでこの世に生まれてくれますように。
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