春の嵐もつかの間のことで。午後は洗われた心のように心地良く晴れる。
すっきりと。わたしも自分なりにどこかが澄んできたのを感じる。 揺らぎすぎて折れてはいないかと確かめることもせず。ただただ。 風が吹き抜けたあとの爽快さは。まるで憑き物が落ちたような感。
どんな日もある。もっともっとそう思えるようになりたいものだ。
桃の花が。そう今日は桃の花を見つけた日。 桃色というくらいだもの。とても愛らしい色だ。 枝に添ってひとつふたつとまるでかんざしのように咲く。
花ならばみな今日よりも明日と胸ふくらますのが常だけれど。 桃の花はなぜか不思議とあどけない。いつまでも少女のように見える。
だからなのか。落ちるのか散るのかとはふかく詮索もせずにいて。 咲けば心を和ませて。咲けば微笑んでは。ふと夢見心地にもなれる。
ちょうどその時。カーラジオから流れてきたのが『君の好きなとこ』 大好きな平井堅の歌だけれど。しっかりと聴いたのは久しぶりのことだった。
むしょうに照れた。なんだかこれって私のことみたいって思ってしまったから。 「いやまあそんなこと言って」とか「そりゃそうでしょうあたりまえじゃん」って。
顔も心もほころぶばかり。そうしているうちに感極まって涙までこぼれて来た。
ありがたい歌だなって。ありがたい声だなって。つくづく思った。
わたしもこんなふうに自分のことを好きって思えるように。きっとなるからね。
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