ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2007年01月27日(土) いのちという名の実

金柑の実のたわわなのを見つけると。むしょうに千切って食べたくなる。
小粒だけれどふっくらしているのを。ビーバーみたいにして齧るのが好きだ。

それから。その実をお砂糖たっぷりで煮詰めたのもいい。
母さんの味がする。風邪ひかないようにねとか言っては。
子供の頃が懐かしい。甘くてちょっときゅんとするあの味。

ポテトチップスもポッキーもなかったあの頃。母親はそうしていつも。
丹念に心を込めておやつを作ってくれたものだ。金柑やさつま芋や。
時には奮発してドーナツやホットケーキや。お好み焼の時もあった。

子供心には。それは当たり前のことのように思い。母親は居て当然だと。
何ひとつ疑うこともなかったのだけれど。ある日突然という不運なことも。

人生には少なからずあるものなのだ。


面影ばかりを追い求め。時には恨みもし時には赦す素振りもしてみせては。
とうとう我が身も老いの兆しを感じ始めたこの頃。いまこうして在ることに。
やっと母を敬う心が芽生えて来たように思う。多感な少女だった私に対して。
母の与えてくれた試練は。他人には成せない価値あるものだったのだと思う。

おかげで成長し。おかげで羽ばたきもし。何事にもつよく強く立ち向っては。
これが自分の人生だと誇りのように思える時を。いまこそそれをしかと受けて。

まだまだこの人生を歩んでいかねばならない。


わたしの紅い血は。わたしの実ではないだろうか。

母がいて父がいて。わたしは命という大切な実をさずけてもらったのだ。


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