| 2006年11月06日(月) |
生まれて死んで生きること |
亡くなった父の。生きていれば今日が77歳の誕生日だった。
最後に会った日のことを思い出している。あの日も誕生日だったことを。 もう三年が経ったことになるけれど。その後わずか10日足らずで父は。 誰にも看取られる事なくこの世を去った。あまりにも孤独な死。そして。 これ以上の親不孝があるものかと。私は悔み私はどん底まで自分を貶めて。 いまもなお生き長らえている。朝に晩に父に語りかけては日々をこうして。 授けてもらっている。父はいま。私の幼い頃よりも私が少女だった頃よりも。
ずっと身近で居て。ずっと私のそばに居てくれる。私を責めることもしないで。
なんとなんとありがたいことだろうかと思う。
今朝のこと。甥っ子の家の愛犬レオが死んだ。彼が物心ついた頃からの家族で。 真夜中のうちに息を引き取ったらしく。もう硬くなりもうすっかり冷たくなっていた。
どんなにかショックだったことだろう。甥っ子は犬小屋のそばにも来られずに。 玄関を開けるとすぐの階段の途中に蹲るように座り。目にはいっぱい涙を溜めていた。
ひろ君。辛いけんどしょうがないよ。人間も歳をとったらみんな死ぬやろ・・。 犬もね。歳をとったら死ぬがやけん。これはほんとにしょうがないことやけんね。
うん・・・。甥っ子は精一杯の様子で頷く。そして急に照れたようにはにかんで見せた。
後のことがとても気になり。後ろ髪を引かれるような気持ちのまま仕事に行ったが。 幸いなことに。我が町にもペット専用の葬儀屋さんが出来ているらしかった。
夕暮れて訪ねた甥っ子の家の居間には。小さな骨壷にお線香もちゃんと焚かれて。 一家はいつもと変らぬ風で食卓を囲んでいたのが。何よりもの安堵につながって。 ほっとその場を後にする。明日にでも庭の隅にお墓を作るのだとそう言っていて。 レオのことをみんなずっと忘れずにいることだろうと思う。ふさふさの長い毛足。
おっきくて。ひろ君よりもおっきかったレオに引っ張られていたお散歩の川辺。 嬉しい時は尻尾をぷりぷりさせて。跳ぶようにぐるぐるまわってはしゃぐレオ。
大好きだったね。これからもずっと大好きでいようね。
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