十五夜のお月さま。風が強く雲がぐんぐんと流れていくのが。 なんだか月が走り出したかのように見えて。地に立つ自分も。 ふらりっと傾くようにしながら夜空を仰いでいた。ぐるぐる。
待って待ってと声にならない声を。夜空に放ちながら。 ここは何処だろうと思う時が。時々はあってしまうものだ。
昨日からの胸の苦しさは。何かが胸につかえたような痛さで。 こくこくと時をありがたい薬に思い。それが和らぐのを待った。 しかし夜空を仰ぐことなどすると。ついつい大阪の天気を思う。 おなじひとつの月を見ていて欲しいなどと願わずにいられなくなる。
あと少しの時が必要らしい。ただ一日のことなど永遠にしてしまいたい。 そしてきゅっときゅっと結んでしまおう。自ら解くことなどしないように。
なびくなよ。揺れるなよあたし。かたくなに拒めよ。泣くなよあたし。
|