ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2006年04月05日(水) そのばしょから

清明。万物がすがすがしく明るく美しい頃とか。

雨あがりの濁りを帯びて流れる川に。春の陽が燦々と降り注ぐ午後。
眩しさに目を細めながら息をすると。水のにおいにとろけてしまいそうだ。
明日は澄む。そう誓うようにつつと流れる。南風は潮のかおり。ぽつねんと。

またあたしはそこにいて。そのばしょをしるすようにして。そこからあるく。



「今年は燕が来てくれないなあ」とさびしそうに彼がいう。
なにか良くないことがあるのかもしれないと不安がっている。
去年の二番子たちが卵のまま死んでしまったことを思い出した。
悪さをする他の鳥に巣を荒らされたのかもしれなかった・・・。

だからもっか安全確認中なのではないかなと彼に告げてみる。
そのうちきっと帰って来るよ。だって古巣がふたつもあるんだもん。

そしたら今朝。玄関のあたりで燕の鳴き声が聞こえたのだった。
窓辺からそっと覗いてみると。ああよかった一羽が巣に留まっている。
一羽だけというのが少し気になった。なんだかちょっと物件探しなのか。
巣のなかを覗き込んで見たりして。ちょっと首を傾げたりしているのだ。
まあここでもいいかと思ってくれたのならいいな。補修してみようかなと。

そうしてすぐにどこかへ飛んで行った。それっきり鳴き声さえも聞こえない。
やはり我が家は駄目なのかもしれない。毎年それは沢山の燕が巣立ってくれたのに。
私もちょっと不安になってきた。そうしてすごくさびしい気持ちになった。

彼いわく。「嫁さんだな。まずは嫁さんを探しに行ったに違いないぞ」
微笑んで私。「そうよね。ひとりじゃ卵も出来ないし、まだ巣は早いよね」

いっけんらくちゃく。あとは燕の恋まかせかな。




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