ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2006年04月04日(火) 道のうた

桜はまだ散ってしまわずにいて。薄曇る空に似て佇んでいるように見える。
なんだかとてもほっとする。何かを待つというのでもなく。その時が来れば。
身を任そうと決心している姿のようで。凛として美しいものに安堵するばかり。


いちめんの菜の花畑が。ある朝すべてを耕されていたのを見たのはいつだったか。
その数日後。そこにはもう水が張られていて。いちめんの田んぼに変わっていた。
そして昨日の朝には。いつのまに植えたのか。若い苗たちが列をなして並ぶ姿を見た。


うごいている。どうしようもできないくらいにうごいている。
生き生きと活き活きと。負けてしまいそうなこわさのなかを。
ただひたすら進もうとしている我が身のありかに。はたと途惑う。

行ってみないとわからないところに行くということが。
とてつもなく不安に思えてしまうのだ。だからといって。
行くしか術がない。後戻り出来たらどんなにいいだろう。
あの時ああしていれば。あの時別の道を選んでいたらと。
嘆くことはとても容易かった。泣いたって帰れない道を。

振り返ると。遠くかすんでしまいそうなその果ての丘に。
いっぽんの木がそびえているのが見える。あああれはと。
懐かしく思い出す。あの時は背比べするほど幼かった木。

いくつもの季節が巡って来た。嵐の日も冷たい雪の日も。
私の足跡などというものは。とっくに消え失せているのに。

道は残る。草は萌える。花だって咲いて。その木は育った。






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