そよそよと優しい風。かすみの空。おだやかに一日が過ぎていった。 気がつけばつくしん坊の。せいくらべするように立ち並ぶ姿とかが。 すごく愛しくてならない。見渡せば山桜。名も知らぬ鳥がちちちち。
いつかの春がいまは春。めぐりめぐるまっただなかに自分というものが。 こうして佇んで居られること。それが何よりも幸せなことだと思ったりする。
最期は春だといいなあとふと思う。それはいつかくる春。その時に今を知ろう。
窓際にずっと置いてあるサンセベリアの鉢に。今年も花かたばみが萌える。 クローバーに似た緑のハート型が。なんともいえず可愛らしい葉姿なのだ。 雑草の類なのかもしれない。でも夏頃になったら小さなピンクの花が咲く。
その三つ葉の眠る姿を。今まで気にもとめなかったのに。今夜初めて見た。 葉と葉を重ねるようにぴったりとくっついている。ちゃんとハート型になって。 でも三つ葉だからしかたなく。一枚の葉だけは重なる相手がいないのだった。 どんなふうにその一枚が決められるのかなって気になった。もしかしたら夜毎。 話し合ってみたり。じゃんけんしてみたり。もしくは早いもの勝ちとかあるのかな。
一葉はいつも。いつもその葉と。決められて生まれて来たのなら可哀相だな・・。
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