時おり小雪が舞う寒い一日だった。
いつもの熱燗。いつものお風呂。今日も平穏無事で何よりだと思う。
さいごに帰宅したサチコに上げ膳据え膳をして。またお猿さんみたいに。 きゃっきゃっとはしゃいでしまう愉快な母であった。
その時電話が鳴る。先日会ったばかりの弟からだった。 父方の従兄弟が急死した報せに。しばし言葉を失ってしまう。 信じられない気持ちが大きく。悲しみというよりも。なんだか。 ひとはある日突然に死ぬという事実に。強く胸を刺されたように思う。
幼馴染でもある従兄弟だった。私よりひとつ年上だったけど。よく遊んだ。 年頃になると。ちょっと意識して。ふたりとも無口になったりしたけれど。 叔母の家に泊まりに行くと。一緒にご飯を食べたりするのがすごく嬉しくて。
不義理をずっと重ねて来たこれまでを思う。 叔母のお葬式にも行かなかった。いちばん私を可愛がってくれたひとなのに。 父方と縁を断たねばと思っていた頃があったことを。どれほど悔やんだことだろう。
情けない。ほんとうに情けないと。思っている。
「お父ちゃん・・かずし兄ちゃんが死んだ・・」父の遺影に手を合わすと。
涙があふれた・・・・。
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