祖母、愛ちゃんの35日忌の法要のため。 2時間ほど列車に揺られて行った。
ほんとうは家族みんなで行く予定だったのが。 急遽、夫君が行けなくなり。相次いで子供達も行けなくなった。 ので。長距離運転が苦手な私は。ひとり列車に乗ることになったのだ。
駅のホームで列車を待っているあいだ。ふと不安になってしまう。 自分は。もしかしたらどうしても列車に乗らなければいけない理由が。 あるのではないだろうか。だからみんなが行けなくなってしまったのかも。 しれないと。今思えばすごく馬鹿げているけれど。その時はすごく不安だった。
また例の悪いくせ。死んでしまうのかもしれないが・・襲って来たのだ。 空は抜けるように青くて。心地良い風が吹き抜けているホームで。ぽつんと。 在りたいと願う。私はまだ在りたいのだと祈る。いやだいやだ死にたくない。
海の見える側の座席に座り。ずっと窓の外を眺めていた。 朝陽が射した海の。なんときらきらと眩しいことか。 海も生きている。波は海の鼓動。空を映して真っ青な素顔。
私の不安は。生きたいという欲なのだろうと思う。 だから。些細なことでも不安に変えてしまうのだろう。
その不安から解き放たれるためには。 生きたいとは思ってはいけない。生きると決めるべきだと思った。
実母の生まれ故郷。私が子供の頃そこはみかん畑だったところに。 愛ちゃんの遺骨は納められた。桜の木がたくさんあるから春が来れば。 お花見が出来るよ愛ちゃん。よかったね。ここが愛ちゃんのお家だよ。
帰りの列車に乗る時は。なんだかすくっと胸を張ってホームに居た。
生きるために。私は生きると。もう決めていた。
|