ピラカンサスの実が。日に日に色づく。 橙色から真紅へとだ。それは秋の濃くなった真っ青な空に。 炎のように映っては。鮮やかな存在感を見せてくれる実だ。
あかいとりことり。なぜなぜあかい。あかい実をたべた。
自転車でいく路地で。ふと思い出しては口ずさむ歌がある。 ほのぼのと嬉しい気持ちで。風を切りながら走る心地良さ。
わたしの名前には。実という字があって。 子供の頃。どうして美ではなくて実にしたの?って。 両親に訊いたことがあったように思う。
あの時。母はなんて応えたのだろう。 父も何か言っていたのに。どうしても思い出せなかった。
さいきん。とくに今日。わたしは確信してみたのだが。 わたしは。美よりも。実が似合うひとなのではないかと思う。
木の実の実。真実の実。きっとそうなんだと思うことにした。
だから自信をもって。咲く時はきっと咲く。 そして。たとえ一粒でも。真実の実をつける木になりたいと思う。
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